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胆石症と胆嚢炎との関係
胆嚢は肝臓で作られた脂肪の消化を助ける胆汁を濃縮して貯蔵している臓器で、胆汁を十二指腸に排出します。
胆石は胆汁の成分から作られ、胆管または胆嚢内に存在する結石により引き起こされる症状を胆石症と云い、上腹部や右肋骨弓下に激しい疝痛があり発熱、吐き気、嘔吐、黄疸をきたす事があります。
胆嚢炎と胆石症は密接な関係にあり、胆嚢や胆管の炎症、胆汁の停滞、胆汁成分の異常が原因となり胆石は出来ます。また一般的に胆嚢炎の多くは胆石があると胆管をふさぎ胆汁の流れが悪くなるので、腸からの大腸菌やブドウ球菌、連鎖球菌などの細菌の増殖が原因となって胆嚢に炎症が起きやすくなり、ひどい時は胆嚢が腐敗して破れたり、さらに進行すると肝臓に膿瘍を作ったり、膵臓に変化が及び悪影響が及ぶ事もあり重症な場合は命にかかわります。
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日本人の食生活の欧米化や高齢化により増加傾向にあり、成人人口の約10%に存在します。 |
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胆石があると約50%は胆汁より細菌が検出されます。 |
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胆石があっても無症状のものは約50〜70%で「沈黙の石」サイレントストーンと云われ、疼痛、炎症を起こすものを胆石症と云います。 |
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急性胆嚢炎の患者の9割に胆石が認められます。 |
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肥満症、中高齢者、女性、脂肪摂取量の多い食事、体質の遺伝、妊婦、経口避妊薬の常用者に多いと云われています。 |
胆石の所在部位により
胆嚢結石、胆管結石、肝内結石などに分類されます。
胆石症の三症状
疼痛
右上腹部に突然起こる激しいもので右肩甲背部の放散痛があり、腹痛は夕食後1〜2時間や夜間に突然発症する事が多く時には数日間にもわたり続く事もあります。
※類似の激痛で、急性虫垂炎があります、胃痙攣の痛みはまれで胃の部分のみに起こります。
発熱
37度台の事もあり、悪寒戦慄を伴ない高熱がでる場合もあります。
黄疸
胆汁は胆石があると胆管の中をスムーズに流れないため発症します、腹痛発作の1〜2日後に軽度の黄疸がでる事が多いです。
胆石の種類・・・構成成分による分類
コレステロール結石
胆汁中のコレステロールが増加したり、胆汁酸が減少するとコレステロールが結晶化して石が出来ます。
胆嚢結石に多く全体の70〜80%を占め、脂肪を多く摂取する欧米人に多い様です。
※近年日本人の食事の欧米化が進み約70%を占め増加傾向にあります。
ビリルビンカルシュウム結石
細菌の酵素により胆汁中のビリルビンが遊離して、カルシュウムと結合して形成されると云われている。
胆管結石の約20%、肝内結石の2〜4%を占めます。
日本人はビリルビンカルシュウム結石とコレステロール結石の混合物が多いです。
黒色結石
成因は不明ですが、ビリルビン分子の重合体ではないかと云われています。
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胆石は砂状から鶏卵大のものまであり、数も数個から数千個に及ぶものまであります。 |
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男性より、女性とくに中年に多いです。 |
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高齢者は十二指腸から細菌が胆管内へ侵入しやすくなるのでビリルビンカルシュウム結石が出来やすくなります。 |
胆石症・胆嚢炎の予防
| ◎ |
脂肪分の摂り過ぎも、少な過ぎても良くありません。 |
| ◎ |
腹八分目を心がけ、肥り過ぎないように注意する。 |
| ◎ |
食べ過ぎ、アルコールの飲み過ぎにならない様にする。 |
| ◎ |
コーヒーや炭酸飲料、香辛料などはひかえる。 |
| ◎ |
ストレスをためないで、休養や適度の運動を心がけ、免疫力を高める様にする。 |
| ◎ |
規則正しい食事を心がけ、朝食を抜かない様にする。 |
| ◎ |
野菜、豆類、海藻など食物繊維を多く摂り、便秘しない様に心がける。 |
| ◎ |
乳製品やビタミンA、C、Eを含有する食品を多く摂る様にする。 |
摂取食品と胆石との関係
| ◎ |
ビタミンC、Eが結石の生成を抑制する働きがあるので不足しない様に心がける。 |
| ◎ |
脂肪の摂りすぎは、消化を促進させる為に胆汁が多く分泌され胆嚢の働きが活発になり痛みの発作が起きやすくなる。 |
| ◎ |
コレステロールを多く含む卵黄、魚卵、レバーなどはコレステロール結石の原因になるので控えめにする。 |
| ◎ |
タウリンを多く含むイカ、たこ、エビは胆石の形成を抑制するはたらきがあります。 |
| ◎ |
食物繊維を多く含む野菜、海藻、こんにゃく、キノコ類を多く摂る様に心がけると胆汁中のコレステロールを減らす働きがあります。 |
| ◎ |
ビタミンCを多く含む野菜、果物などが不足すると胆汁酸の合成が阻害され、血中コレステロールが増加します。 |
| ◎ |
ビタミンEを多く含むナッツ類、うなぎなどは胆石形成を抑制します。 |
健康診断を心がけ早期発見が望ましいです。
胆管に出来た石は、小さくても胆汁の流れを妨げるので症状が出やすいですが、胆嚢に出来た石は症状が出にくいので、胆石を大きくしない様に、肝臓の検査、超音波検査、CT検査、胆道造影検査、レントゲン撮影で発見できますので年に1回は健康診断をうける様に心がけましょう。
西洋薬の治療
疝痛発作時は横になり安静にして、絶食して点滴で栄養分を補い激痛には中枢性鎮痛剤を用います。
炎症には消炎剤、抗生物質を用います。
黄疸には急性肝炎に準じた治療を行います。
少し落ち着いたら、十二指腸ゾンデによる胆汁排泄促進や利胆薬、胆石溶解剤を用いますが、
◎強度の炎症があり症状が激しい場合は、胆嚢の摘出手術が多く用いられます。
漢方薬の治療
◎特に慢性のものには試してみる価値はあります。また化学薬品との併用による相乗効果も期待できます。
薬を服用すれば必ず完治すると云うものではなく 規則正しい日常生活や、食生活にも充分に注意を払う様に心がけるとさらに良い効果が得られます。
◎用いられる多くの漢方薬の処方があります。
主に用いられる処方には以下の生薬が多く含まれています。
甘草 大棗 連銭草 生姜 芍薬 人参 黄芩 桂枝 半夏 柴胡 大黄 茵蔯蒿 沢瀉 猪苓 茯苓 白朮 枳実 金銭草 など
これらの生薬は単独で効果を発揮するものではなく 漢方薬の理論によって2~10種余の組み合わせにより胆道拡張、胆汁分泌促進、胆石の溶解、微細化、脆弱化、十二指腸への排出促進、消炎、鎮痛、殺菌効果による総合作用により効果が発揮される様です。
◎使用方法は病名で処方を決めるのでなく、体力、体質、病気の進行具合、症状などにより東洋医学的な診断で処方が決められますので、素人判断で漢方処方を服用する事は効果が期待できないばかりか、副作用が起きる場合もありますので、漢方薬の診断に精通した専門の薬剤師に相談したうえで服用なさる事を御勧め致します。
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