聖書の文中にイエス誕生の御祝として、東方の占星術の学者より黄金、乳香、没薬が送られた話しは、多くの人が知っていますし、中国の漢方薬に乳香、没薬の入っている処方がありますので、文末でこれらについての私的な見解を述べさせていただきます。
〜乳香、没薬についての私的見解〜
西アジア原産の乳香、没薬がシルクロードを経て中国に伝わり、それが漢方薬の処方に組み込まれていったと推定される。薬草の効能効果を理論的に説明した中国の名著『本草網目』(明代1578年、李時珍著)に収載されている1871種の中にいずれも記載されている。乳香と没薬が中国の漢方処方に出現するのは10世紀頃で、それ以後も乳香と没薬が併用の形で現在に至っている。聖書にも乳香と没薬が対で記されているのはいったい何を意味するのだろうか。
日本においては、キリスト教弾圧以降日本独自の処方集が多く発行されたにもかかわらず、乳香、没薬の入っている処方は見いだせない。当時西アジアや中国からかなりの量の乳香、没薬が日本に輸出されており、家伝薬としては内容処方の秘密が保たれていましたのでかなり出回っていました。当然当時の漢方医は薬効について知っていたはずです。これは漢方処方集は世間に広められるのでキリスト教弾圧を考えている為政者の目に止まり、おとがめを受けるのであえて記録を残さなかったとも思われます。
人類を救うために地上に来られたイエスの誕生への贈り物として乳香、没薬が選ばれたのは単に高価であるという事だけでなく、誕生以降のイエスの生涯に於いて死をも含めた肉体的苦痛が予見されていたからなのではないかとも思われます。
昔から黄金はこの世の宝であり、イエスもある意味で同様である。そして、またイエスは十字架にかけられる時、兵士がさし出した没薬を混ぜたぶどう酒をお受けにならなかった。それを服用すれば痛みは和らぐのをあえて拒否し、自ら苦痛を受けられたのではないだろうか。 |
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