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めまいの症状と原因による分類
めまいは日常においても頻繁に現れる症状の一つであり、誰もが一度は経験したことがある症状ではないでしょうか。疫学的調査では40歳以上の人の約40%が何らかの時にめまいを経験すると答えており、高齢者になればその分頻度も増す傾向が見られます。
「めまい」と言っても症状はとても多彩で「頭がクラクラする」「目がまわる」「足元がフラフラする」「天井が回転する」など様々に表現されます。
めまいを症状から分類すると大まかに「回転性めまい」と「非回転性めまい」に分類されます。
◆回転性めまいの症状は
文字通り、自分自身や周囲がグルグル回っていると感じ、それに伴って耳鳴り、聴力障害、吐き気や嘔吐などが現れます。メニエール病はこの回転性めまいに分類されます。
◆非回転性めまいの症状は
更に細かく「動揺型めまい」と「失神型めまい」に分けられます。
動揺型めまいの症状
身体の動揺感、つまり上下に身体が動いているような昇降感、身体が傾いている様な感覚などが挙げられます。このタイプのめまいを患っている方はしばしば「雲の上を歩いているようだ」と表現されます。
失神型めまいの症状
気が遠くなる感じ、眼前暗黒感などが挙げられます。椅子に座っていたり、入浴中に浴槽から急に立ち上がった時に起こりやすい起立性低血圧による立ちくらみはここに含まれます。高齢者にしばしば見られるアダムス・ストークス発作によるめまいや失神はここに含まれます。
これらめまいの症状の多彩さと同じように、めまいの原因もまた非常に多岐に渡りますが、めまいを原因別に分類すると大まかには「前庭(ぜんてい)性めまい」と「非前庭性めまい」に分けられます。
◆前庭性めまいとは
小脳から平衡感覚器の間のどこかに障害があって起こるめまいの総称です。前庭性めまいはさらに「末梢性めまい」と「中枢性めまい」に分類されます。
◎末梢性めまいは、回転性の症状が多く、中枢性めまいは浮遊感が強いなどの大まかな特徴はありますが、必ずしも症状と原因は簡単に結び付けられないことが多いです。
末梢性めまいは平衡感覚器から脳幹前庭核の間に障害があって起こるめまいが含まれます。回転性めまいに分類されているメニエール病や、急に振り向いたり頭を動かした時に起こる良性発作性頭位めまい症はこの末梢性めまいに含まれます。
◎中枢性めまいは、脳幹前庭核から小脳の間に障害があって起こるめまいが含まれます。脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作などによるめまいが含まれます。
そして非前庭性めまいは上記(平衡感覚器−脳幹前庭核−小脳)以外の部分に障害があった場合に起こるめまいが分類されます。ここには更年期障害、高血圧・低血圧・貧血などの循環器系異常、低血糖などの代謝異常、パニック発作を含む心療内科的な異常、さらには新薬による副作用などが含まれます。
これら身体的な原因以外にも季節の変わり目や気候の変化の様な環境面の影響によってめまい感を覚える方も多いです。
しかしながら、めまいを患っている方の多くが複数の原因を持っている場合が往々にして見られるために、なかなか原因を特定するのが難しい場合が多いようです。
末梢性めまいに対しては
血管拡張薬、H1受容体遮断薬、抗不安剤が主に用いられます。メニエール病の場合は内耳内のリンパ水腫を取り除くために利尿薬が用いられることもあります。
中枢性めまいに対しては
脳循環改善薬や抗血小板薬が用いられます。 治療以外にもめまいが重篤な病気の一症状の可能性もあるために頭部のCT、MRI撮影を行うこともあります。
◆非前庭性のめまいとは
(平衡感覚器―脳幹前庭核―小脳)以外の部分に障害があった場合に起こるめまいが分類されます。ここには更年期障害、高血圧・低血圧・貧血などの循環器系異常、低血糖などの代謝異常、パニック発作を含む心療内科的な異常、さらには新薬による副作用などが含まれます。
これら身体的な原因以外にも季節の変わり目や気候の変化の様な環境面の影響によってめまい感を覚える方も多いです。
しかしながら、めまいを患っている方の多くが複数の原因をもっている場合が往々にして見られるために、なかなか原因を特定するのが難しい場合が多いようです。
メニエール病とは
めまいにおいて最も有名で、多くの方を苦しめている病気の代表格がこのメニエール病です。この病名はフランスの医師、メニエールが最初に報告した為に付けられました。
メニエール病は上記の分類においては「回転性めまい」であり「(前庭性の)末梢性めまい」に分類されます。
症状としては回転性めまいの名の通り自分や周囲が激しくグルグル回転するような感覚発作と聴力低下(難聴)、耳鳴り、吐き気や嘔吐、冷や汗、動悸などを伴うこともあります。
原因としては内耳内(内耳は鼓膜の先にある中耳のさらに奥にあります)のリンパ液の産生と吸収のバランスが崩壊し、内耳内のリンパ液が過剰になることで起こるとされています。内耳には音を感じる蝸牛(かぎゅう)、スピード感や位置感覚を司る耳石(じせき)や平衡感覚を司る三半規管などが存在しているために、内耳内環境の異常は上記のような多くの症状を起こします。
メニエール病の特徴としては季節の変わり目や低気圧状態(台風や前線の接近時)に症状が現れやすいとされています。
めまい・メニエール病の現代医学的治療
めまいの症状は比較的、日常生活に支障をきたしやすいため早めに治療されることをお勧めします。しかしながら、めまいの原因が上記で紹介したように非常に多彩であるために、なかなかピンポイントに治療するのは難しいとされています。
めまい・メニエール病の漢方医学的治療
漢方医学においてのめまいの治療は、詳しく症状を伺い、その症状からめまいの原因を正確に推測することが大切になります。
原因として
水の貯留・停滞、血の循環不良・不足、気の停滞・不足など多くが考えられます。
そして、西洋医学的な見方と同様に、めまいは漢方医学的にも複数の原因が考えられるケースが多いです。
原因を探るだけではなく、その患者さんの体力の有無、冷え症か暑がりか、他の症状は身体の表面か内面かなど、総合的に身体状況を知ることが重要です。
◎主として水毒(すいどく)
水の貯留・停滞によると考えられる場合が多いです。したがってビャクジュツ、ソウジュツ、ブクリョウ、チョレイ、タクシャなどの水のバランスを調節する生薬を多く含む漢方薬が使用されます。
この考え方はメニエール病は内耳におけるリンパ水腫が原因であることを考えると、現代医療的にも整合性があるものと考えられます。
それ以外でも、
◎血液の循環不良である瘀血(おけつ)
症状が顕著な場合は、血流を改善するセンキュウ、ボタンピ、トウニンなどを含む漢方薬を用います。
瘀血の症状としては、生理不順、あざが出来やすい、肩がこりやすい、腰痛、手先足先が冷えやすいなどの症状が上げられます。
血流以前の問題として、血が不足している考えられる場合はトウキ、ジオウなどの補血作用を有する生薬も使用します。
精神不安、過呼吸、上に突き上げてくるような動悸や頭痛、のぼせ感など、気の循環不全が考えられる場合はコウボク、コウブシ、シソヨウ、モッコウ、チョウジなど気の巡りを改善する生薬が用いられます。
気が不足している症状、具体的には気力が出ない、疲れやすい、身体が重だるいなどが顕著な場合はニンジン、オウギなど気を補う生薬も用いられます。
これらの生薬以外にも患者さんの全体像を捕らえて漢方薬は処方されます。
漢方薬は複数の生薬を組み合わせて処方されるので、西洋薬のように単一の原因にしか対応できない、と言うことは避けられるメリットもあります。さらに西洋薬に特徴的な鋭い副作用も見られません。
しかしながら、漢方薬の場合は他の症状と同様に体質改善の意味合いが強いので、しっかりと毎日服用することが大切となります。
繰り返しになってしまいますが、めまいは原因が複数存在するケースが多い厄介な症状です。
しかし、漢方薬そのものが人の全身状態を診て処方されるものですので、得意とする分野でもあります。
普段からめまいに悩んでいる方、病院に通院しているがなかなか改善されない方は是非とも一度ご相談のうえ服用下さい。気長に服用する事により体質改善される場合がかなり多いです。
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