|

五十肩とは
肩関節周囲炎とも云われ40〜50歳代になると肩関節の運動障害や、肩、首筋、上腕などが痛んだりしびれたりする事多くなるのでこの名称で呼ばれます。発症する年代により四十肩と呼ばれる事もあります。急に起こる事も、徐々に進行する場合もあります。日本人の2〜3割が発症すると云われています。
原因は肩関節周囲組織の炎症によるもので、人間が起立歩行をするため肩関節周囲が不安定になり負担がかりやすく中年を過ぎる頃から関節周囲の組織の損傷や老化などにより発症すると云われています。多くは改善するのに1〜2年位、慢性化すると完治に3年位かかりますので早期治療すると早く治癒改善されます。
急に起こることも、ゆっくり発症することもあります。
夜明けに冷え込んでくると肩が痛み目を覚ます事があり、痛みは腕や後頭部に及ぶ事が多く、腕を高くあげ髪をとかしたり、後ろに腕を回しエプロンのひもを結んだりするのが特に不自由になり激痛を伴う事があります。
※肩こりは首の付け根の疲労により、五十肩は肩関節周囲の炎症と老化によりおこります。
一般的な治療法
急性期で症状の激しい時期は
何もしなくても激痛がある時期です。
物理的刺激をさけて安静にして消炎鎮痛剤の内服や座薬、湿布薬、注射薬などを用いて症状を和らげます。
中期〜回復期で中程度の痛みがある時期は
痛みは少し和らぎますが、動かすと痛む時期です。
肩を冷やさない様にして、患部を温湿布や保温サポーター、入浴などで温め肩関節をできるだけ自分で動かす努力をする事です。
他に超音波療法、マッサージ、運動療法などを取入れて積極的に治療するとさらに良いです。
これらを怠ると腕の可動範囲が狭まったままになります。
※五十肩の予防は常日頃から肩関節を動かす運動を適度にする事と、患部を冷やさない様にする事です。
化学薬品による治療
◎主に急性期〜中期には鎮痛消炎剤の内服が用いられますが、副作用で胃潰瘍などの胃腸障害や肝臓の障害が起こる場合もありますので、時には貼り薬や塗り薬、座薬を用います。
軽度の症状に用いる鎮痛剤
サリチル酸系、アニリン系、ピラゾロン系、フェナム酸系の薬品などを服用します。
中程度の症状に用いる鎮痛消炎剤
フェニル酢酸系、インドール酢酸系、プロピオン酸系、インデン酸系の薬品などを服用します。
副腎皮質ホルモン薬
内服薬や注射薬として用いられ重度の鎮痛消炎効果が期待できますが長期使用しますと肩関節の組織を弱めるなどの副作用がありますので要注意です。
ヒアルロン酸
関節軟骨や関節液に存在する成分です。老化により不足したヒアルロン酸を補うため、直接関節内に注射して関節軟骨を保護し炎症を抑え関節の動きを滑らかにする働きがあります。
抗炎症剤や局所麻酔剤と併用して用いる事があり、注射は週に1度連続で最大5回までを限度とします。
漢方薬による治療
急性期症状で激しい痛みの時期では、鎮痛消炎効果を重点に、中期〜回復期では患部を温め血行を良くして筋肉の痛みを和らげ炎症をとり回復を早める薬方や、「腎の衰え」を改善し補う薬方を用います。
※腎とは腎臓のみならず広く「生命の源」を意味しています。
主に用いられる生薬は
桂枝 大棗 生姜 麻黄 葛根 芍薬 甘草 白朮 附子 陳皮 茯苓 黄芩 羗活 半夏 乾姜 天南星 独活 寄生 杜仲 牛膝 細辛 秦艽 杏仁 薏苡仁
などです。
◎漢方薬では「同病異治」の治療をします。病名で処方を決めるのでなく、体力、体質、病気の進行具合、症状などにより東洋医学的な診断で処方が決められますので、素人判断で漢方処方を服用する事は効果が期待できないばかりか、副作用が起きる場合もありますので、漢方薬の診断に精通した専門の薬剤師に相談したうえで服用なさる事を御勧め致します。
上へ↑
|