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女性はしばしば生理中または生理期間の前後に下腹部、特に左下腹部に強い痛みを感じる場合があります。さらに左下腹部痛と一緒に腰痛を併発するケースも多くみられます。その原因としては・・・
子宮の過剰な収縮
女性ホルモンの一種であるプロスタグランジンは子宮を収縮させる作用があり、本来は出産時に大量に分泌され陣痛を誘発します。このプロスタグランジンは生理中も分泌され、子宮から血液の排出を促進します。 この時に過剰な子宮収縮が起こると下腹部に強い痛みを感じます。生理痛が月経出血の前に辛くなるのは、プロスタグランジンがこの時期に子宮を収縮させていることに起因します。(つまり、月経出血後は比較的、生理痛は楽になるともいえます。)
さらにプロスタグランジンは子宮以外に血管も収縮させる作用があり、これによって腰痛、胃痛、肩こり、頭痛などの多彩な症状を発症させます。
血液の子宮からの排出不全
子宮と膣を結ぶ子宮頸は子宮内膜から剥がれ落ちる血液を体外に排出する役目も担っています。この子宮頸を介して血液が上手く体外に排出されないと、下腹部痛がひどくなりやすいといわれています。
出産を経験すると生理痛が軽快するのは、この子宮頸と子宮口が広がり、円滑に血液が排出されやすくなるからです。
冷えからくる血行障害
冷房の普及や薄着を主体とするファッションの流行によって、女性は身体を冷やしやすくなっています。さらにダイエットによって身体を保温する脂肪の量も低下して、冷えはさらに深刻なものとなります。
身体が冷えると熱を逃がさないように血管は収縮し、血流が滞ります。そうなると子宮の過剰収縮を誘発するだけではなく、生殖器の成熟も阻害することになります。さらに冷えと血行不良は腰痛をはじめとした万病の元になります。
◆漢方薬の治療では
漢方医学の概念の中に小腹急結(ショウフクキュウケツ)と云われるものがあります。これは左下腹部に現れ、右側に現れることはほとんどありません。この小腹急結は左下腹部に強い痛みを膝をかがめて訴える場合が多いです。
小腹急結は主に女性に診られる症状であり、「血」の滞りによって起こるものとされています。
体質的には冷え性でむくみやすく、華奢なタイプの女性に多く見られます。
漢方薬はこの「血」の滞りを取り除くこと、つまり血行不良の改善を行うことを目指します。さらにホルモンバランスの乱れがある場合はその改善も平行して行います。小腹急結の解消には身体全体の体質改善が有効です。
その場しのぎの鎮痛剤の使用で一時的に症状は軽減しますが、根本的な改善にはならず、鎮痛剤の副作用である胃痛、食欲不振などの心配もあります。
さらに小腹急結の症状が現れやすい女性は子宮の発達が未成熟な場合がしばしば見られ、不妊症の原因にもなります。
小腹急結の解消や不妊症は漢方薬の得意な分野でもあるので、早めの漢方薬の服用をお勧めします。
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