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アトピーと漢方薬

○アトピー性皮膚炎とは

 現代病のひとつで、ギリシャ語では「原因不明な」「わけの判らない」「奇妙な」などの意味で現代医学でも未解明な部分の多い皮膚病です。軽度なものを含めると1千万人以上の人が苦しんでると云われ増加傾向にあります。


○症状として

 顔面、目の周囲、首筋、ひじ、ひざの内側、腹部などが乾燥して赤くかゆみが強い。


○原因として

親より受け継いだアレルギー体質による
食物アレルゲンとしての牛乳、卵、大豆由来食品などの摂取
接触性のもので新しい肌着、水や洗剤等に触れて
時には交通事故、手術、打撲の後に発症する
大気汚染や食物添加物の摂取により発症する

これらの内因や外因が複数からみ合って発症するのではないかと云われているが、はっきりとした病因は特定されていない。


○特徴は

喘息、結膜炎、花粉症、枯草熱、アレルギー性鼻炎、慢性ジンマシンなどの症状を合わせ持つ場合が多く、これらの症状が同時発症や交互に現れる場合が多いので関連があると云える。
乾燥肌に発生しやすく、皮脂腺より分泌される脂質とエクリン腺の脂汗の分泌低下、プロアクチベーターの分泌物の分泌低下が影響しているのではないかと云われている。
湿疹との違いは、年齢と共に病状が変化し老年になると自然治癒する。
寒冷、温熱、湿度、ストレスなどに過剰反応を示す。
好酸球増加率やIgE抗体の出現率が高い。
ペニシリン系の抗生物質などで薬物アレルギーを起こしやすい。
交感神経が興奮気味の人や、過度のストレスで悪化する。


○日常生活の上での注意

糖分、肉類、アルコールなどの取り過ぎは症状を悪化させる。
犬、猫、鳥などのペット類はアレルギーの誘因になる場合があるので飼わないようにする。
睡眠不足や暴飲暴食などの不規則な生活を改める。
ストレスを貯めないよう、気分転換をはかる。
室内の掃除と換気を心がけ清潔にする。
冬の乾燥時期は、室内の湿度を高めるよう、加湿器を用いる。
かき傷を作らないよう、爪は短くする。
肌着は吸湿性がある木綿が望ましい。合成繊維や羊毛繊維により悪化する場合がある。また洗濯する時は洗剤が残らないようによくすすぐ。
外出後はまめに下着を取り替え、汗や汚れなどはシャワーなどで軽く洗い落とすと良い。決して洗い過ぎないように。
シャンプー、石鹸は肌に負担をかけない弱酸性、無香料のものが望ましい。
入浴後は乾燥を防ぐため、刺激の少ない保湿クリームを患部に薄く広く塗る。
寝具は清潔に、また時々日光に当て乾燥させ、ダニのつかないようにする。材質は肌触りが良い吸湿性の有る木綿がよい。


○西洋医学的治療法

 アトピー性皮膚炎の原因は解明されていないので、対症療法になるが症状を悪化させないように、気になる自覚症状の改善を計りつつ、アレルゲンの特定、除去の努力、生活改善をしながら自然治癒を待つのが現状である。

外用の塗り薬では
・症状の改善薬として、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤軟膏の作用は弱いが副作用が少ないので使いやすい。
・かゆみが強い場合はステロイド(副腎皮質ホルモン)軟膏が著効であるが副作用を注意しながら使用する必要がある。
・ステロイド剤のクリームは薬剤放出が軟膏に比べ早いので軟膏の方が好ましい。
・皮膚の乾燥糜爛には保湿効果の高い軟膏やクリームを塗布する。
・湿潤性の場合は幹部を乾燥させる吸水性の軟膏を用いる。
・近年アトピー薬としてプロトピック軟膏が開発されたが副作用があるので慎重に使用する必要がある。
◎薬草の「地黄、当帰、ヨモギ」を入浴剤として用いると、鎮痒、保湿効果が期待できる。

内服薬として
・抗ヒスタミン剤の鎮痒作用はステロイド剤より劣り、眠気、だるさ、口渇などの副作用は有るものの、穏やかで使いやすい。
・ステロイド剤は強力な鎮痒作用があるが、強い副作用があるので慎重に用いる。

むやみにステロイド剤の内服や軟膏を使用しないように、体質に合った漢方薬の併用により、ステロイド剤の薬効を高め、かつ副作用を減じ使用量を減らす事ができる。漢方薬の服用により体質改善する事が可能です。


○漢方薬の治療法

 アトピーの原因治療は、複雑に入り組んだパズルの答を導く様に一筋縄には答が出ません。体力、体質、自覚症状(炎症や赤みの程度、かゆみの程度、湿性か乾性かまたその程度、発症部位、発症期間、季節による変化、月経時の変化、今までの治療経過)などを十分考慮して処方を決めます。
 100人のアトピー患者には100通りの治療法が有り、すぐに効果が顕れるものではなく根気よく治療することにより体質改善される。
 症状の改善が見られる場合でも、しばらくは再発防止の意味からも引き続き服薬する事が望ましいです。

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